「Microsoft Inspire 2019 Las Vegas」参加レポート

2019年7月に米国ラスベガスで開催されたマイクロソフト社のアニュアルイベント「Microsoft Inspire 2019 Las Vegas」にディーアイエスソリューション㈱ 有田副部長と西邨エキスパートが参加しました。Microsoft Inspire2019は世界各国のパートナー企業が参加するカンファレンスです。Microsoft社の戦略と最新のサービスが発表されます。ディーアイエスソリューションではお客様にその模様をお伝えするべく以下にてレポートします。

■CoreNote (マイクロソフトCEO Satya Nadella)


スクリーンには「100|17|7」という謎の数字が映し出されました。これは世界の人口70億人(=7 billion)に多くのことを成し遂げられるよう、1700万人(=17 million)のパートナーと10万人(=100 thousand)のマイクロソフト社員が居るという意味であると説明されました。

続けて、非IT企業のソフトウェア・エンジニアの雇用は、IT企業より11%速く、自動車産業におけるソフトウェア・エンジニアの数は機械系エンジニアの3倍のペースで伸びている現状が語られ、業種を問わず、IT化の加速が起こっているとのことを説明されました。

ポケットからとても小さな電子デバイス「Azure Sphere」を取り出し、その装置が全米のスターバックスのコーヒー器具に取り付けられ、コーヒーの温度や豆の種類と販売データを含むビッグデータがAzureに送信され、分析されていることを紹介されました。今後、「これがすべての自動車に取り付けられるとどうなるか?」と参加者に問いました。そのすぐあとに10万台の自動車から逐次送信されてくるデータを処理するダッシュボードのデモがスクリーンに映され、まもなくデータ容量が16TBに達し、処理が停止してしまいました。使用しているデータベースは「AWS SQL Server」でした。このあたりの演出が米国らしいです。そしてAzureのSQL Hyperscaleがこの問題を解決するとし、データベースをAzure SQL Databaseに変更し、処理が再開されると、データ容量は一気に16TBの壁を破り、200TBを超えたところでデモを終了されました。日本ではあまり見せないような演出でしたが、マイクロソフトの技術力とパフォーマンスの高さが理解できるデモでした。ちなみにSQL Hyperscaleにより、2400ものCPUコアが使え、データベースを無限に拡張することができるとのことでした。

続けて「AIの民主化」について話をされました。Julia White氏が登壇し、ホロレンズのデモが始まりました。White氏が話す英語をリアルタイムで日本語に翻訳し、White氏にそっくりのホログラムがWhite氏の声で自然な日本語を話すというデモでした。このSF映画のようなシーンは、Azure上で既に利用可能な既存の技術だけで構成されているとも説明されました。

もうひとつ、印象に残ったのは、日本の老舗食堂「ゑびや」のAI活用事例です。ITの知識がない一従業員が独学だけでマシンラーニングを学習し、店舗の混雑予測を行い、食材の無駄の削減などに成功したという内容でした。的確な従業員配置でお客様からのクレームを減らすことにも成功したそうです。「AIの民主化」により、PowerAppsとAI Builderを使えばだれもがソリューションディベロッパーとなり得るということを分かりやすく説明されました。

■ Corenote (マイクロソフトCorporate Vice Presiden  Gavriella Schuster氏)


コアノート冒頭でも語られましたがGavriella Schuster氏から「マイクロソフトはパートナーシップを重要視している」という方向性について説明がありました。マイクロソフトはパートナーのスキルに頼ってビジネスを行っており、助けてもらっていることを強調いただきました。今後もパートナーと良い関係を保つため、テクノロジーを用いて不可能だったことを可能にしていくとのメッセージが伝えられました。

Gavriella Schuster氏からバトンを渡される形で、Judson Althoff氏が登壇しました。2019年度、マイクロソフトのマーケット戦略は、製品ではなく業種特化のソリューションへフォーカスすることでマーケットから非常に良い反響が得られたそうです。もっとも重要なことはカスタマーサクセスであり、そのためにはパートナーシップが重要であると述べられました。

ここで紹介されたキーワードが「デジタルの民主化」です。例えば企業の宣伝広告がデジタル化され、そのデジタル化されたデータを管理し、活かすための新しい事業部が必要になってきます。地球上のすべてがデジタル化されるため、全ての会社がテクノロジーの会社になる必要があります。

 マイクロソフトのミッションは、デジタルの民主化で、すべての人にデジタル経済に参加してもらうことです。そのために1億ドルを投資しました。デジタルの民主化では人間が行っている仕事をどうやってAIに機能させるか、どうやって経営層と現場の一人一人を繋ぐのかが重要です。「デジタルの民主化」が実現されれば、すべてがつながり、可視化され、多くのことが正確かつ迅速に対応できるようになります。それにより地球上のすべての問題が解決できるのではないかと提案されました。

 このセッションではいくつかの事例が紹介されましたが、多国籍企業であるユニリーバの事例が印象的でした。毎分500個の石鹸を作るユニリーバの工場で、あらゆる所にセンサーを設置して、Azure IoTにデータを送信しています。PowerBIでデータを加工して可視化し、だれもがTeamsで直接分析データ見られるようにしていました。また、ユニリーバではエネルギー消費を削減する取り組みを行っており、その一環で、全ての従業員が部門や工場を飛び越えて、Teamsを使って他部門の責任者に提案したり、質問したりできるようにしています。会社の状況が可視化され、自由に意見共有できる環境をシステム化しています。特筆すべきは、Dynamics 365とPower Platformを用いて、この超巨大企業のシステムを開発したのが、従業員100名のマイクロソフト・パートナーが6週間で開発したというところです。マイクロソフトソリューションの開発生産性の高さと品質の高さがうかがえる事例でした。

 最後に、再びGavriella Schuster氏が登壇し、マイクロソフトは多くの企業がTeams上で仕事のコミュニケーションを行い、全ての業務プロセスを載せされるように事業を展開していくと述べらました。市場ではオンプレミスのWindowsとSQL Serverでまだ60%残っており、500億ドルものマイグレーションの機会があるとも説明されました。Azureに関しては今後も多くの投資をお客様とパートナー様に行っていき、Azureへの移行も進めていくと語られました。

2020年度、マイクロソフトの柱は「技術の強度(Tech Intensity)」「顧客中心(Customer-centricity)」「シンプルさ(simplicity)」の3本であることが説明され、「マイクロソフトをパートナーに選んでいただきありがとう」という言葉で締めくくられました。

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