向坊敦のRPAコラム「知って得する!シナリオ作成前に確認しておくべきこと」

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 いきなりですが、みなさんはパソコンのショートカットキーは普段使っていますでしょうか?ショートカットキーを使うとウィンドウやブラウザの操作が効率的に行えます。有名なものとしては「Ctrl」と「C」のキーを同時に押す、文字のコピーなどがあります。ショートカットキーはWindows標準で用意されているものや、Excel等の単独のソフトウェアだけで使えるものがあります。このショートカットキーですが、実はRPAのシナリオ作成でも知っていると非常に便利な場合があるのです。

シナリオ作成が面倒な例

 例えばPDF形式の注文書があって、この内容をコピーし、販売管理の受注入力画面に転記するRPAのシナリオを作成するとしましょう。この場合、注文書のPDFファイルに書かれた日付や型番、数量を1項目ずつ選択してコピーするより、一度PDFファイル全体をコピーしてExcelに貼り付けしたほうが、コピーする場所が特定しやすくなり、シナリオ作成が楽になります。しかし、PDF全体をコピーするために、マウスで左上から右下にスライドさせて全体を選択する操作をRPAのシナリオにするのは結構大変だったりします。なぜなら表示するPDFの拡大率によってマウスの移動させる距離が変わってきますし、ウィンドウサイズが小さくてファイル全体が表示されていない場合はスクロールバーが表示されています。そうするとコピーする前にウィンドウのサイズや拡大率などを事前にコピーしやすいように変更する必要がでてきます。このような場合、ショートカットキー「Ctrl+A」で「すべてを選択」ができることを知ってさえいれば簡単に実現できます。

 その他にもExcelの操作であれば、列全体の選択をショートカットキー「Ctrl+Space」、その後「Shift+右矢印」で1つ右の列も選択するなど、一覧表の列幅などを調整する際に利用できるショートカットキーがあります。ちょっと調べてみると普段自分が操作するときには使っていないショートカットキーが用意されているため、事前に調べておくとシナリオの作成が楽になり、短時間で完成させることができる場合があります。

自動化する方法とその特徴

 RPAでユーザインターフェースの操作を自動化する方法はツールにもよりますが、次のようなものがあります。

(1)ユーザインターフェース識別型

主にウェブブラウザーなどで利用できるものが多いですが、ボタンやテキストボックスなどが持つ固有のIDを認識して、操作を指定する方法です。固有のIDを認識できれば確実に操作できますが、画面の作り方によっては固有のIDがうまく取得できない場合があります。バージョンアップ等で画面のデザインの見直しにより固有のIDが変わってしまうと、シナリオの修正が必要となります。

(2)画像認識型

 画面上に表示されている画像を認識して、あらかじめ設定した画像と同じものであれば指定した操作を実行する方法です。例えばデスクトップ上のアイコンの画像を設定しておき、一致すればダブルクリックするというようなシナリオが作成できます。設定では画像がどの程度一致していれば動作させるのか、曖昧度を指定します。設定方法は簡単で、リモート接続での操作でも画面解像度を合わせておけば使える場合が多いのですが、画像一致の判定する曖昧度の設定値をどの程度にするのが妥当なのかの判断が難しく、その設定値によっては誤作動する場合があるのが難点です。

(3)座標指定型

 マウスの操作位置を画面の座標で指定して操作する方法です。座標さえ決まれば簡単に設定できますが、起動するたびに画面の表示位置が変わるようなアプリケーションの場合には、指定する座標がきまらないため、確実な操作が難しくなります。

(4)ショートカットキー指定型

 あらかじめ割り当てられたショートカットキーを指定して操作する方法です。ショートカットキーが割り当てられた操作にしか使えませんが、ショートカットキーの変更がない限り確実に操作できます。先ほどのPDF全体を選択する例のように、画像認識型や座標指定型で作成すると複数の設定を組み合わせないと完成しないシナリオが、ショートカットキー1つで実現できる場合があり、シナリオの作成時間が短縮できます。

最後に

RPAにはユーザインターフェースの操作を自動化する方法がいくつかあり、それぞれ長所や短所があります。人がマウスで操作すると簡単なものでも、自動化する方法の選択を間違うと、期待した動作にならず、あきらめてしまう場合がでてきます。しかし、シナリオ作成前にショートカットキーを調べておくと、簡単に実現できる場合があります。

今回はショートカットキーの話をしましたが、RPAで実際にシナリオ作成を進めると、うまくいかずに悩むことが出てきて、誰かに相談したくなる場合が多々あります。当社が取り扱っているWinActorではユーザー同士で質問し回答を得たり、RPAに関する情報や話題を交換できる「ユーザーフォーラム」というWebサイトやメーカーへ質問できる環境が整っています。RPAを選定する場合は、是非そのような観点でもご検討ください。

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