Cisco無線LANコラム第14回:無線LANソリューションの最新事情

はじめに
前回のコラムから今回に至るまで、結構な時間を要してしまいました。。。前回のコラムは、「無線環境の未来予想図」でしたが、今回は少し目線を「現在」に向けて、無線LANソリューション最新事情をお届けしたいと思います。

mGig(マルチギガビット・イーサネット:NBASE-T)
最新!というわけではないのですが、まず一般的に注目されるのがmGigだといえると思います。mGigはCiscoをはじめとした数社で提唱/開発され、今はNBASE-Tとして正式な規格化されていっている技術です。概要をとても噛み砕いて申し上げますと、、、

・ネットワーク機器間を!
・普通のLANケーブル1本で!
・10ギガに近づけた速度で通信させます!

という素敵規格です。

、、、とはいえ、前提がないと、何が素敵要素なのか不明ですよね。少し詳しく記載してまいります。

まず、昨今のネットワーク通信帯域事情です。これまで大手プロバイダ等、限られたニーズでしかなかった10ギガによる通信が、映像系データなどの増加により一般企業レベルまで必要となり、テクノロジーの進歩により実装も可能になってきています。10ギガ対応のスイッチやサーバも珍しくはなくなってきているということです。これは無線LANについても同様で、理論的には最大6.9ギガでの通信が可能な802.11ac Wave2という規格が実装されています。無線LANの場合は当然無線なのでよいのですが、無線APを含めたネットワーク機器間を10ギガの速度で通信させるためには、当然お互いに10ギガに対応したインターフェースを持っている上に、10ギガに対応したケーブル(Cat6やCat6a等)も引き回す必要があります。それ以前に、そもそも無線APの方で、10ギガに対応したインターフェースを持つ機器自体がほとんどありません。1ギガイーサネットのインターフェースが一般的です(10ギガ対応インターフェースはとても高価になってしまうそうです。第7回のコラムで記載しましたように、企業の無線APは多くの台数を設置することが前提ですから、1台1台のコスト高は大きなデメリットですね。無線APは給電をLANケーブルから受けるのが一般的なので、PoEを前提とするともっと高額になりそうです・・・)。ですから、無線AP配下の端末は最大6.9ギガの通信速度!スイッチも10ギガ対応!ただし、その間を結んでいるのは1ギガです!という、宝の持ち腐れ状態になってしまうわけです。今までも、1ギガのインターフェースを束ねて2ギガ、3ギガにする、「リンクアグリゲーション」という技術はありましたが、1か所に対して複数の配線が必要ですし、無線AP側でたくさんの物理的なインターフェースを持っている機種はまれなので、この技術も使えませんでした。

長い前提を経て、やっとmGigの素敵要素を説明できます。mGigに対応した機器間では、

・高価な、10ギガ対応のインターフェースを持っている必要がなく!
・一般的に企業のLAN環境で配線されている、比較的安価なCat5eのケーブルで!
・リンクアグリゲーションのように複数本は必要なく、1本で!
・PoEにも対応でき!
・10ギガに近づけた速度を実装可能!
※Cat5e:最大5ギガ(100mまで)

mGigは、無線APの通信速度を有効活用するための「現実問題」を一気に解決してくれる規格、機能なのです。端的に申し上げますと、スイッチ⇔AP間のボトルネックを解消できる事と、PoE対応がmGigの素敵ポイントとなります。Cisco社の最新無線AP、Aironet3800シリーズでは、全機種がこのmGigに対応しております!

Cisco製品アップデート
mGigについて中心となって開発・規格化を進めてきたCisco社ですが、最近の製品アップデートでは、大きな独自要素を打ち出してきました。それは、、、Apple製品との連携です!昨年から、CiscoとAppleの2社が協業する、とはニュースになっていましたが、IOS10で協業の成果が製品に実装されました。

2社協業による独自要素はいくつかあるので、ここで全ては書ききれないのですが、「無線」に関しても重要な発表がございました。いわく、、、

「Cisco製無線AP」と「IOS10」間の通信に限り!ローミング(=無線APの切り替え)を最適化する!さらに!IOSから発生した通信は優先制御する!!

ということです。言葉だけでは、「へー」で終わってしまう話しかもしれません。しかし!スマートフォンやタブレットの普及、ビジネスへ利用。特に、コミュニケーションデバイスとしての活用は今後さらに増えてくるものと思われます。また、日本におけるIOSのシェア割合は全世界トップの50%強、企業においては更に割合が大きくなります。音声/映像によるコミュニケーションソリューションをストレスなく利用できる基盤が、Ciscoであれば、Appleのお墨付きで構築可能になる、ということです。

さいごに
「無線LANのクラウド管理」についても書こうと考えていたのですが、思ったよりmGigで盛り上がってしまい、紙面が尽きてしまったので次回にいたします。。。しかし今回紹介いたしました2つの項目、mGigの実装とIOS連携により、一層無線LANを有効活用、ひいては業務の効率化が可能となってきております。無線LAN環境の導入、もしくはリプレイスのご相談は是非ディーアイエスソリューションへどうぞ!よろしくお願いいたします。

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