IoTコラム第3回「本来あるべき姿に近づく」

  • 2016/8/25

ある印刷機器の製造会社は賞味期限の印字などを行う工業用のプリンタの製造・販売を行っておりますが、最近は、販売した印刷機器から得られる情報をクラウドに蓄積・分析して新たなサービスの提供を開始しました。このようにクラウドに情報を収集し何か新たなサービスを行うという事例を頻繁に耳にするようになりました。

この印刷機器の製造会社の例でいうと製品の性能は向上しているものの、機械である以上故障することやインクの補充などのメンテナンスが必要になってきます。機器が故障やインク切れになってから必要なものを発注することになると、部品が納品されるまでお客様の製造ラインを停止させる必要が出てきます。このような停止が起きないように、機器から得られる故障につながる予兆データやインクの残量データを収集し、計画的に修理用の部品発注や機器のメンテナンスを行えるようにすることで、製造ラインのダウンタイムを少なくしようとしています。また納入した機器の日々のデータを収集して分析することで、今後の製品開発の品質改善に活かすことも可能となります。このように従来の単なる印刷機器の販売からダウンタイムの少ない印刷サービスの提供する企業へ転換し、お客様の求めるものにより近づいてきています。

保険業界のビジネスも大きく変わりつつあります。従来は何かのトラブルにあわれた方に必要なお金を短期間で支払いできるようにするために、保険金請求の審査をなるべく機械的に完了させ、正確かつ迅速な支払いに向けた取り組みを行っていたそうです。しかし原点に戻って考えると契約される方はトラブルにあわれた時に短期間でお金を支払われるよりも、トラブルがなるべく起こらないことのほうが嬉しいわけです。そこである自動車保険会社ではドライブレコーダーやスマートフォンのアプリを活用して運転内容に関するデータを提供してもらい、安全な運転方法のアドバイスや最適な料率設定に活用する取り組みを始めています。それ以外にも医療保険では活動量計を無料配布し、歩数や継続状況から保険料を引き下げるサービスも出てきています。

近年のスマートフォン等の普及により、センサーや回線、ストレージの低価格化が進み、以前はできなかったことが現在の技術では容易に実現できることが増えてきています。皆様の企業でも本来あるべき姿を思い描き、現在のICT技術を活用して実現できないかどうかご検討されてはいかがでしょうか。

 

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