Cisco無線LANコラム第11回:アメリカ研修で体感した日米公衆無線LAN利用事情

はじめに


2015年10月。わたくし、アメリカ・サンノゼ(シリコンバレー)のシスコシステムズ本社に1週間ほど研修に行ってまいりました。今回のコラムは現地で感じた公衆無線の利用事情について、そこはかとなく書きつづっていこうかと思います。

旅行準備


ま ずは、渡米前に無線LANを利用するシチュエーションを考えました。研修中の調べもの、業務メールの確認・対応。まあ、これはCiscoさんともあれば、 ゲスト無線があるだろうと気にしませんでした。しかし、町で迷子になった時の地図確認、英語が通じなかった時の(たぶん通じないかも…)単語確認。そのた めにも絶対にどこでも使える無線LAN環境が必要だと考えました。

次に、自分が契約している携帯キャリアの海外での利用案内を見る と・・・なんと!アメリカでパケット利用し放題!キャンペーン期間中につき無料!!というサービスが開始されています。現地での設定方法だけメモして空港 に向かいました。しかし、、、空港で再度確認したところ、「本サービスの対象はiPhone6~です」と記載されています。私の携帯は iPhone5c、、、飛び立つ直前に、アメリカでの引きこもり生活が脳裏に浮かびました・・・

アメリカの公衆無線LANサービス


し かし、この暗い未来像は、サンフランシスコ国際空港で覆されました。10時間のフライト後、iPhoneの無線をONにしたところ、有料/無料問わず様々 な電波が飛んでいます。「空港だからかな?」とも思いましたが、そこから移動した、町中いたるところで無線の利用が可能です。自治体・お店・キャリア等、 様々な提供元が、勝手につながるもの・ログイン画面がでてきて「Accept」だけ押すもの・アプリのインストールを要するもの・メールアドレスを要求す るもの、契約していないと使えないもの、様々な形態でサービスしています。いろいろ試しに接続してみましたが、どれも比較的安定して利用できました。ま た、例えばお店のフリー無線であれば、店外に出るとしっかり範囲外になるという、きっちりとした電波範囲のコントロールがなされているのも印象的でした。 ホテル無線も利用できたので、私の10.1インチタブレットはもはや電子書籍専用機ではなくなりました。毎日映画などをストリーミング鑑賞していました (結局引きこもり?)。

日本の公衆無線LANサービス


翻っ て、日本の公衆無線LANサービスはどうでしょうか。どちらかというと、各キャリア契約の「おまけサービス」といった位置づけの物がほとんどではないかと 思います。つまり、何かしらの契約が必要ですよね。たまにフリーの物もありますが、現状は安定した利用が可能、とは言えないケースが多いと感じます。例え ば駅などで利用できるサービス。これ、接続してみると、駅ではつながるのですが駅間では電波が弱くて実用に堪えません。電車移動中の暇な時間にアクセスが できないと、あまり意味がないですよね。。。

日米公衆無線LAN利用形態の相違はなぜ生まれるか、何をもたらすか

まず、相違点の確認です。
・米国
-安定した接続性
-いろいろな提供元が、様々な形態でサービスしている
・日本
-安定しない接続性(あくまで、所感です)
-キャリア契約のおまけサービスという位置づけがメイン

な ぜこのような違いが発生するのか。調べてみると、携帯キャリアのパケット利用サービス契約の内容の相違が原因として考えられそうです。具体的には、日本で はパケット無制限、若しくは規定値を超えた場合に帯域制限が入る契約が一般的なのに対し、米国では基本従量課金のようです。そのため、米国ではこまめに公 衆無線LANを利用するようにしてコスト増を防ぐのが一般的なのに対して、日本では余程大容量のデータ通信を行うような場合(動画閲覧等)以外はキャリア の3G・4G網を利用します。当然ながら、利用頻度の高低が公衆無線LANの充実度を反映しているのですね。

公衆無線LANの利用頻度の 違いは何をもたらすか。ズバリ、マーケティング活動ではないかと思います。米国では、自社(店舗)のアクセスポイントに接続したユーザ(デバイス)に対 し、広告やクーポンを提供します。「Accept」を押させたり、アプリインストールを要求するのはこういった狙いですね。例えば公衆無線LANサービス 提供者が喫茶店だとすると、喫茶店に設置しているアクセスポイントに接続している=店舗内若しくは非常に近くにいる「見込み顧客」に対し、ピンポイントで 的確なアピールができるということです。日本ではそもそも店舗設置のアクセスポイントに接続しようとする機会が少ないですし、提供元がキャリアだと位置情 報との連携が難しく、的確なマーケティングに利用はできません。今後IoE(インターネットオブエブリシング)という概念に基づいた変革が顕在化してくる と予測されます。先に挙げたピンポイントなマーケティング活動などはその魁ですよね。日本ではそういった、「新しいビジネス形態」を活性化する土壌がキャ リアのサービスが充実している(反面、高いといわれていますが)がために整っていない、と言えるのではないでしょうか。公衆無線LANに接続すると、その 場に応じた的確な案内を受けられる、、、それが有効なのか、煩わしく感じるかは人次第です。しかし、「IoEの時代」を見据えると、日本が海外に比べて立 ち遅れてしまう可能性を否めません。じゃぁ、キャリアのサービス品質を落とそう!というわけにもいきませんから、なかなか難しい問題ですね。

願 わくは、Ciscoの無線LANによる高品質なインフラの充実と共に、積極的に公衆無線LANに切り替えて利用したくなるようなサービスの実現を期待した いですね!愛国心あふれる私も日々、日本が立ち遅れたりしないように素敵インフラの構築と素敵サービスの考案に努めてまいりたいと思います!

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